ICTを活用した、子どもたちが主人公のクラス作りをお伝えしていきます。
クラスが荒れ始める魔の6月
我が子は、クラスになじめているのかしら…。
年度初めの目まいが起きそうな忙しさをフルスロットルで乗り越え、束の間のGWが過ぎ、そろそろ学校も落ち着いてきた時期。
6月は、子どもの問題行動が見え始める「魔の6月」と言われています。
新しい環境に慣れ、素の自分を出し始めたという、良い証拠でもあるのですが。
「子どもたちは、新しいクラスで楽しく毎日を過ごせているかな。」
そう不安に思っている先生や、保護者の皆さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
(©PAKUTASO)
このあたりで、ICTを使ってほっこりするひとときを持ってみませんか。
名付けて、テキストマイニングでほっこり学級度チェック!です。
テキストマイニングを使う
「テキストマイニング」とは、膨大な量のテキストデータの中から、キーワードの出現頻度や傾向、相関関係を調べて抽出する手法です。
インターネット上で簡単に行うことができます。
普段は、マーケティングなどに用いられるものですが、今回は、このテキストマイニング機能を学級作りに活用してみましょう。
(©いらすとや)
子どもたちに、こんなふうに伝えます。
ところで、この2ヶ月で見つけたクラスやみんなのよいところってどんなところ?
思いついた人からパソコンで打って、先生に送ってください。」
さて、子どもたちは、一人に一台配られた端末の画面に向かってバシバシ文字を打っていきます。
「やさしい」「助け合える」「声を掛け合う」などの温かい言葉や、学校の目標に関係する言葉などが届きます。
そして、子どもたち全員から届いた文や言葉をすべて集めて、テキストマイニングをかけます。
すると、集めた言葉の中で、最も多く使われている(頻出)ワードや関連ワードを表示させることができます。
つまり、それが多くの子どもが感じているよさ=クラスのよさや特徴を表すものになります。
上の図は、以前私のクラスで行った結果です。
頻度が高いキーワードは、大きな文字になります。クラスの様子が一目瞭然ですね。
この図をパッと示された子どもたちは、自分たちのクラスのよさがこんなにたくさんあったことに照れくさそう(自分たちで出し合ったのに笑)。
でも、「ほっこり」嬉しそうです。
この「テキストマイニングでよさ見つけ」は、クラス全員の意見をすべて拾ってあげられることや、全体で「見える化」されること、それらにかかる作業が一瞬でできること、そして共有することで改めて「クラスのよさを反芻できる」ことなど、ICTならではの有用性がたくさんあります。
子どもたちが主人公へ
この「テキストマイニング」活動は、これで終わりません。
「テキストマイニング」って面白い。
この活動で味をしめた子どもたちが、今度は自分たちの使いたい場で勝手にテキストマイニングを使い始めたのです。
例えば、クラスの目標を決める時。運動会などの行事のスローガンを決める時。ふり返りをする時。係活動の名前を決める時。
あっという間に、テキストマイニングを使いこなし、スムーズに進むようになりました。
さすが、子どもはマネの天才。でも、これこそ主体性の表れではありませんか?
↑テキストマイニングを使って音楽会のスローガン決めを進めた、委員会の子どもたち
(出典:AIテキストマイニング by ユーザーローカル)
習得→活用→探究。「使ってごらん」と仕掛けて、活用する姿を褒め、見守る。
すると、いつの間にか子どもが主人公の活動があちこちで生まれているのです。
(©いらすとや)
ICTを武器にして、子どもと共に幸せな空間づくりを目指していきませんか?
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
さしすせそれでは、また次回!
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